地震で被害を受けた能登半島におけるドローン活用事例まとめ

地震で被害を受けた能登半島におけるドローン活用事例まとめのアイキャッチ画像

2024年1月1日、日本の石川県で能登半島地震が発生しました。

この地震は震源地が能登半島に位置し、震源の深さが浅かったため、強い揺れと大きな被害をもたらしました。

地震の震度は6以上と推定され、建物の倒壊や道路の損傷、津波など大きな被害が及び現在でも予断が許されない状況です。

そんな中、ドローンが能登半島地震の被災地で様々な役割を果たし、被災地の支援と復興に大きく貢献しました。

そこでこの記事では、能登半島地震で活躍したドローンの事例を紹介します。

【この記事を読むとわかること】
・能登半島におけるドローン活用事例
・令和5年度緊急用務空域第6号について

能登半島におけるドローン活用事例

ここでは、能登半島地震によって被害を受けた能登半島におけるドローン活用事例をまとめます。

【能登半島におけるドローン活用事例】
・石川県輪島市の孤立した地域にドローンで薬を配送
・能登半島地震の被害状況をドローンで調査
・ソフトバンクが携帯の電波を中継するシステムを能登半島地震で運用開始
・NHKが石川県珠洲市鵜飼漁港周辺の状況をドローンで撮影

それではここから、能登半島におけるドローンの活用事例を1つずつ紹介します。

石川県輪島市の孤立した地域にドローンで薬を配送

石川県輪島市では、地震で孤立した地域に必要な薬を送るためにドローンを利用しました。

日本の無人航空機(ドローン)産業の発展と普及を推進する非営利団体である『日本UAS産業振興協議会(JUIDA)』が、能登半島地震の発生後、輪島市からの要請を受けて捜索と物資の輸送にドローンを活用しています。

地震発生から7日後の1月8日には、孤立した輪島市鵠巣地区に薬を届けました。

ドローンには地区内の避難所に滞在する住民の持病の薬が収納され、約10分で3キロほど離れた避難所の校庭まで飛行し、薬を送り届けることに成功しています。

日本UAS産業振興協議会は、今後もドローンを使用した物資の配送などの支援を継続する予定です。

能登半島地震の被害状況をドローンで調査

国土交通省宮崎河川国道事務所は、能登半島地震の被災状況を調査するために、石川県輪島市に職員3人を派遣しました。

1月12日には出発式が行われ、事務所の松村知樹所長がドローン操作の訓練成果を評価し、「与えられた任務を隊員の安全を確保しながら遂行してほしい」と激励しました。

派遣された3人は、緊急災害対策派遣隊「TEC―FORCE」のドローン班として輪島市で道路の被災状況を調査し、早期復旧のための支援を行います。

国交省宮崎河川国道事務所 堤 宏徳 統括地域防災調査官は、「今回の災害について、道路の復旧、通れるようにするというのがキーポイントだと考えているので、与えられた任務を隊員の安全を確保しながら務めていきたい」とコメントしています。

また、石川県輪島市への派遣期間は今月19日までとなっています。

ソフトバンクが携帯の電波を中継するシステムを能登半島地震で運用開始

ソフトバンクは、石川県輪島市門前町の一部エリアで、「有線給電ドローン無線中継システム」の運用を開始しました。

このシステムは、空中にドローンを浮かべ、半径数kmの通信エリアを提供します。

2022年7月に実用化され、上空のドローンには光ファイバーケーブルと地上の電力装置を接続しており、長期間にわたり通信エリアを維持できる特長があります。

この運用に際して、関連する行政機関や石川県の関係機関と協力しています。

NHKが石川県珠洲市鵜飼漁港周辺の状況をドローンで撮影

日本の公共放送機関NHKは、2024年1月1日に震度6の揺れを記録した石川県珠洲市鵜飼漁港周辺の状況をドローンで撮影しました。

ドローンの映像から珠洲市の見附島は、最近の地震で一部が崩壊し、形が変わり、崩れた土砂で覆われているのが分かります。

また、津波の影響を受けた珠洲市宝立町の海岸沿いでは、被害を受けた家屋がいくつか見られ、津波によって流されたと思われる車や木材が散乱し、漁港に流れ込んだ川は茶色く濁っています。

さらに、漁港では港に打ち上げられたり転覆したりした船が複数確認されました。

国交省は能登半島全域におけるドローン飛行を原則禁止に

国土交通省航空局は、1月2日に能登半島全域でのドローンなど無人航空機の飛行を原則禁止しました。

この措置は、有人ヘリコプターによる捜索や救助活動に支障が生じないようにするために実施されています。

禁止対象の空域は能登半島全域で、北緯37度線以北に位置しています。

また、禁止の下限高度は地上で上限高度は600メートルです。

この制限は航空法第132条の85第1項第1号に基づき「令和5年度緊急用務空域第6号」として指定され、適用開始は2日の正午で、終了時期はまだ未定です。

まとめ

本記事では、2024年1月1日に地震で被害を受けた能登半島におけるドローン活用事例を紹介しました。

地震の影響を受け、人が入りづらい場所への物資の提供や被害状況を確認するための手段として多くのドローンが活躍しています。

また、地震によって通信ができなくなったエリアに向けた「有線給電ドローン無線中継システム」の提供など、ドローンは被災地へ向けて有益な役割を果たしています。

関連記事

  1. ドローン免許 いらないドローン免許 不要のアイキャッチ画像

    ドローン免許はいらない?免許不要のおすすめトイドローン5選を紹介!【2025年8月】

  2. ドローン 免許 仕事のアイキャッチ画像

    ドローンの仕事は免許(国家資格)が必要?仕事の種類や年収も紹介

  3. ドローン 国家資格 合格率難易度のアイキャッチ画像

    ドローン国家資格の合格率と難易度は?一等・二等の違いや取得方法も解説

  4. ドローン 価格 カメラ付き おすすめのアイキャッチ画像

    【2025年最新】カメラ付きドローンのおすすめ10選!選び方を徹底解説

  5. ドローンショーの開催条件や制限とは?天候・会場選び・安全面など実施条件をわかりやすく解説

  6. ドローン 仕事 マッチングのアイキャッチ画像

    ドローンの仕事を探している人必見!ドローン業務マッチングを詳しく解説

おすすめのドローンスクールはこちら
無料説明会はこちらから
おすすめのドローンスクールはこちら
無料説明会はこちらから